愛媛県八幡浜市について、地域の歴史やアゴラマルシェオンラインショップで販売している特産品・名産品のご紹介を交えつつご案内します!
八幡浜市をはじめとする西宇和地域は柑橘王国・愛媛県の中でもとりわけ柑橘栽培が盛んで、いわゆる「みかん」の代表品種「温州みかん」の収穫量は、八幡浜市が愛媛県全体の半分近くを占めます。
この地域は年間を通して温暖で、山裾が急傾斜で海へとせり出すリアス式海岸の土地柄。
平地はとても少なく、お米などの生産には適していません。
しかしそうした中でも先人たちが苦労して山肌を耕し、主食用の芋や麦、商品作物のハゼノキ(木蝋の原料)や桑(絹糸を作る蚕のエサ)などを育ててきた“耕して天に至る”段々畑は、空からの太陽光、海から反射する太陽光、石垣からの輻射熱の“3つの太陽”と水はけの良い土壌により、美味しい柑橘類を栽培するには最高の園地となったのです。
昭和の時代には「日の丸みかん」「真穴みかん」「川上みかん」をはじめ全国にその名を馳せる高級ブランド柑橘も表れ、全国有数の柑橘産地としての地位を確立しました。
(出典: 日本農業遺産「愛媛・南予の柑橘農業システム」地域概要書)
最近では世界最大規模のマーマレード品評会「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会」の誘致をはじめ柑橘加工品を含めた産業振興の取り組みも行われているほか、行政の支援を受けた就農移住の事例も増えており、八幡浜の“みかん産業”はますます盛り上がっています!
八幡浜が面する豊後水道・宇和海は四国と九州の間に広がる天然の好漁場。
江戸時代からイワシ網漁が盛んに行われ、さらに大正・昭和の時代には多種多様な魚を獲れるトロール漁業の発展により、八幡浜港は西日本有数の漁港となりました。
八幡浜みなっと・アゴラマルシェのお隣り、八幡浜市水産物地方卸売市場では夜も明けきらぬ早朝から「買うてや、買うてや」という勇ましいせり人の声が響き渡り、仲買人たちが次々と新鮮な魚を競り落としていく姿はとても活気に満ちています。
この新鮮な魚を使って発展してきた特産品が、かまぼこや愛媛・南予地域の郷土グルメ「じゃこ天」をはじめとする魚介練り製品です。
明治の時代に同じ南予地域の宇和島から移ってきた鈴木峰治の貢献により八幡浜の産業として定着。
市内だけでもたくさんの魚介練り製品製造業者が切磋琢磨しており、いまでは愛媛県を代表する特産品の一つとして全国にその名を馳せています。
(出典: データベース『えひめの記憶』|生涯学習情報提供システム)
ほかにも、愛媛県が30年以上にわたって養殖生産量日本一を誇る真鯛(マダイ)や、実は八幡浜港が全国トップクラスの水揚げ量を誇る鱧(ハモ)など、豊かな海の幸を活かした水産加工品の商品開発が八幡浜では盛んに行われています!
★そんな八幡浜の柑橘や海の幸を活かした特製調味料もお見逃しなく!
八幡浜は“四国の西の玄関口”とも言われます。
四国の西の端・佐田岬半島の付け根に位置し、リアス式海岸の深く切り込んだ天然の良港を擁する八幡浜。
江戸時代から四国西南部と九州、大阪方面の間を繋ぐ貿易の拠点となっており、一時期は商人の町として“伊予の大阪”と呼ばれるほどに栄えました。
今も九州の臼杵、別府と結ぶフェリーが1日に計20便往復しており、四国・九州間の交通、物流の要衝となっています。
(出典: データベース『えひめの記憶』|生涯学習情報提供システム)
明治の時代には紡績業でも栄え、四国で初めて電灯が使われたり、愛媛県で初めて銀行が設立されたりもしました。
いわば“四国の文明開化の地”です。
そんな八幡浜の歴史は、食文化にも表れています。
筆頭は私たちの“ソウルフード”「八幡浜ちゃんぽん」です。
昭和20年代前半に中華料理や長崎ちゃんぽん等の影響を受けて生まれたとされる「八幡浜ちゃんぽん」は、鶏ガラや煮干しで出汁を取るあっさり目の和風スープが特徴。
たっぷりの野菜や豚肉のほか、八幡浜名産のかまぼこやじゃこ天など魚介練り製品も具材に使い、料理店に限らず地域の家庭料理としても親しまれています。
南予地域の郷土菓子である「唐饅頭(唐まん)」も、江戸時代に長崎のオランダ人から伝えられたお菓子の製法が元になっていると言われます。
愛媛県全域の郷土銘菓「タルト」もまた、江戸時代の松山藩主が長崎で出会ったポルトガルのお菓子に由来。
海の先で出会う目新しい文化を昔から積極的に取り入れてきた港町の歴史を、“ご当地グルメ”が物語っています。
地域の風土と歴史、文化が育んできた特産品。
ご出身の方も、旅行等で来られたことがある方もない方も、ぜひ八幡浜に思いを馳せながらお楽しみください。
兎にも角にも、いっぺん買うてみてや!